「継承した型を守り、破壊して新しい価値を創造する」。私たちの製粉事業の基礎を支えているのは、茶道や武道に古くから伝わるこの「守破離」という思想です。1970年代に特許微粉機の開発に成功し、米粉パン用粉を国内で初めて販売した先代から「１つのことをやり続け、品質に妥協しない」という姿勢を受け継ぎ、米粉と玄米粉づくりの試行錯誤で得たヒントを大豆などのパウダー加工に応用することで、製粉の未知なるフィールドを開拓してきました。既存の固定観念に縛られることなく「砕いて創造し、再構築する」をブレずに追求してきたということには自負があります。

そして、その「守破離」ともう１つ大事にしているのが「三方よし」です。「売り手と買い手だけでなく世の中にも良いものであるべき」という商いの格言であり、私たちが目指しているのは、その三方に「未来」を付け加えた「四方よし(しほうよし)」です。日本発祥の“もったいない精神”とサステナブルが世界のスタンダードになりつつある今、製粉技術には底知れないポテンシャルがあると考えます。例えば、栄養価と旨味成分が多く含まれているにもかかわらず、捨てられてしまう食材の茎や皮をパウダーにすると未来はどう変わるでしょうか？　食品ロスが減り、ドリンクや料理、プロテインなど多用途に使えて、捨てるための流通コストやゴミの廃棄もなくなり、環境負荷低減にも繋がります。

岡山県を拠点にしている理由は「晴れの国」と呼ばれるほど気候が温暖で自然にも恵まれ、とりわけ野菜や果物が豊富な産地だからです。無限の可能性を生み出す製粉で、希望に満ちた岡山から「四方よし」のイノベーションを。それがオフコの描く未来像です。